2013-01-01から1年間の記事一覧

『権力への意志』

今年はニーチェを重点的に読むということを決めていて、つい最近も、ちくま学芸文庫の『権力への意志』を、えっちらおっちら読んでいた。 簡単に感想を書いておこう。

『スターリン』

スターリン―政治的伝記作者: I.ドイッチャー,上原和夫出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1984/07メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 現実逃避したいからでも、秘密保護法が怖いからでもないのだが(逃避したいことも怖いことも否定はしないが)、…

『神社の起源と古代朝鮮』

新書704神社の起源と古代朝鮮 (平凡社新書)作者: 岡谷公二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2013/11/15メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る 店先で平積みされてるのを見て何となく買ったのだが、思った以上に刺激的な内容だった。 著者は、最も…

『階級意識とは何か』

階級意識とは何か (三一新書 828)作者: ヴィルヘルム・ライヒ,久野収出版社/メーカー: 三一書房発売日: 1974/11メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る 前回紹介した『コーラ』の広坂さんの論考にも登場したが、哲学者の久野収は…

『コーラ』21号発行

Web評論誌『コーラ』の21号が発行されましたので、紹介します。 連載企画の「現代思想を再考する」は、書いてる私も全体の構成がよく分からなくなってきましたが、第2期の3回目にあたるようです。 今回は広坂朋信さんが「グノーシス的日本」と題し、昨今…

「テロリズム」について

国会周辺での抗議行動やデモをテロリズムにたとえた、石破幹事長初め自民党関係者の発言は、当然ながら大きな非難を受けた。 昨日もこの件について少しふれたが、あらためて思うことを書いておこう。

法案に反対する理由と石破発言

僕が特定秘密保護法案に反対する理由は、概ね以下のようなものだ。 まず何より第一に、国権を人権より上に置くような法律、またそれ自体民主主義の破壊を目的とするような法律は、認められない。 第二に、この法律は日本国憲法に反する疑いが強い。 第三に、…

『ブダペストの世紀末』

ブダペストの世紀末 都市と文化の歴史的肖像(新装版)作者: ジョンルカーチ,早稲田みか出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/10/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る ドイツ在住で、ハンガリーに取材に行ったりしている友人がおり、ヨーロ…

カウンター行動と朝鮮学校排除

11月4日、京都で、在特会などによるヘイトデモが予定され、それへのカウンター行動が呼びかけられていたので駆け付けた。 この日は京都でのカウンター行動としては最大規模の人たちが参加したとのことで、大変熱気のある行動だったと思う。

『法然対明恵』

法然対明恵 (講談社選書メチエ)作者: 町田宗鳳出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/10/09メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 3回この商品を含むブログ (11件) を見る

天皇の利用と使用について

山本太郎「何が政治利用ですか?」 会見で陛下への手紙は「被曝問題」と明かす http://www.j-cast.com/2013/10/31187810.html

山本太郎氏の行動に思う

天皇の政治的利用(この言葉自体に抵抗があるが)について書いたところなので、今回の山本氏の件についても、少し感想を書いておく。 http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20131101k0000m040039000c.htmlhttp://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013103…

慰撫と欲望

石牟礼さん願い お忍びで実現 皇后さま 「胎児性水俣病患者に会ってください」 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013102902000238.html

マンハイムのファシズム分析・その2

変革期における人間と社会―現代社会構造の研究作者: カールマンハイム,Karl Mannheim,福武直出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1962/08/21メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 先日書いたように、『イデオロギーと…

小泉氏の脱原発発言

小泉元首相が脱原発を語り始めたことが、日米のマスコミを賑わせたり、巷や、また国会でも話題になってるようである。 小泉氏の名を聞くと、いつも思い出すことがあるので、書いておこう。

マンハイムのファシズム分析・その1

イデオロギーとユートピア (中公クラシックス)作者: カールマンハイム,Karl Mannheim,高橋徹,徳永恂出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/02メディア: 新書購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (12件) を見る この『イデオロギーとユートピ…

『笹の墓標』

北海道での朝鮮人労働者の遺骨発掘と返還をメインテーマにして、日本と韓国の各地で活動してきた東アジア共同ワークショップ。1997年以来続くその歩みを記録した、影山あさ子・藤本幸久監督による長編ドキュメンタリー映画、『笹の墓標』の試写会が、先…

言葉と過程

http://biz-journal.jp/2013/09/post_2905.html上の記事で松江哲明氏によってレビューされている『地方発ドキュメンタリー 〜いま、“在日”として生きる 大阪・朝鮮学校の1年〜』というNHKの番組だが、これは先に『関西熱視線』という関西ローカルの番組枠で…

決まったからには仕方がない

この記事にはさすがに驚いた。 東京五輪、決まったからには 招致反対の立場から注文 http://www.asahi.com/national/update/0911/TKY201309110508.html

家永三郎『太平洋戦争』

太平洋戦争 (岩波現代文庫―学術)作者: 家永三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/07/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 5回この商品を含むブログ (9件) を見る 満州事変から対米英戦争にいたる、日本の15年間の戦争の過程を、国内の情勢と、外地や…

『ファシズムの中の一九三〇年代』

ファシズムの中の1930年代作者: 久野収出版社/メーカー: リブロポート発売日: 1986/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 前回書いた久野収の「ファシズムの価値意識」という文章がたいへん面白かったので、他に久野がファシズムを論じたも…

久野収のファシズム論・その1

最近、哲学者久野収が残したファシズム関連の文章をいくつか読んだ。 安倍政権が議会で絶対多数を握ってしまった今になってこんなことを書くのに、どれほどの意味があるか分からないのだが、ともかくそのなかで、とくに印象に残ったことを書いておきたい。

Web評論誌『コーラ』20号発行

Web評論誌『コーラ』の新しい号が発行されました。 僕は前回に引き続き、連載企画「現代思想を再考する」に寄稿しました。 長文ですので、お時間のある時にご一読ください。 (以下転載)

最近の運動について

昨年11月に大阪市の瓦礫受け入れ説明会会場で不当逮捕された人たちの公判が、九月の三日と四日に予定されている。http://blog.goo.ne.jp/kansai-dan/e/356f4fccb623aa3b4593f56640594fd8

荒井信一『戦争責任論』

戦争責任論―現代史からの問い (岩波現代文庫)作者: 荒井信一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2005/06/16メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (8件) を見る

家永三郎『戦争責任』

戦争責任 (岩波現代文庫―社会)作者: 家永三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/01/16メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見る

麻生発言の考えられる二つの動機

麻生氏が講演で、改憲に関してナチスの手口に学べというようなことを言ったそうで、話題になっている。http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013073102000111.htmlhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013073102000110.html

二つの番組から

先週末、NHKで在日朝鮮人(在日コリアン)の人たちに関する二つの番組が放映された。ひとつは、『かんさい熱視線「いま、“在日”として〜大阪・朝鮮学校の1年〜」』というもので、これは大阪市内にある朝鮮学校の現状を紹介する関西ローカルの番組。もうひと…

憲法は誰のものか

東京新聞に載った、宮崎駿氏の憲法に関する発言を読んで、違和感をもったので、特に書いておきたい。http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072702000120.html

『戦後日本の思想』

戦後日本の思想 (岩波現代文庫)作者: 藤田省三,久野収,鶴見俊輔出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/01/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る 鶴見 日本の戦後は、第一次大戦後のドイツに非常に似ているんじゃない…