阪神牝馬Sを考える・決定版

やっぱり往生際が悪い気がするので、予想をはっきりさせておこう。
馬券を買い続けてきて思うことのひとつは、外れた場合に「自分がどうして(また、なにに)負けたのか」がはっきりする買い方をするようにしたい、ということだ。これが分かるようにしておくことは、自分自身の姿や性格をよく知るためにかなり有効だからである。
競馬は、それが面白いのだ。


今回の阪神牝馬ステークスの場合、ぼくはやはりラインクラフトを馬券の中心にしようと思う。これが一番強いと思うからだが、本当は理由はそんなに大事ではない。自分のなかにそう決められるものが既にある、ということが肝心で、推理の根拠というのは事後的に生じるのだ。
「読み」の名手と言われた現役時代の落合博満は、どのように配球を推理するのかと訊かれて、「ここに来るだろう」ではなく、「ここに来い」と思うのだ、という名言を残したが、馬券の予想も実は同じである。


横道にそれたが、そういうわけで、頭を②ラインクラフトに決める。
そこから馬単で、相手は池江厩舎の二頭、④チアフルスマイルと、⑩レクレドール。⑤アドマイヤグルーブは押さえ。
アドマイヤに勝たれたら仕方がない。「自分はアドマイヤグルーヴに負けたんだ」と思えばよい。これは非常にクリアな負け方で、競馬の醍醐味のひとつだ。
それ以外の負け方なら、たんに自分に見る目がなかったということだろう。