盧武鉉氏の死

http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090523/kor0905231615013-n1.htm


政権の後半は、支持層も離反してすっかり孤立した感があったが、やはり韓国の民主化運動のひとつの到達点を示す存在だったろう。
とくに大統領に当選した当初は、個々の政策で意見を異にしても、経歴から来る清新なイメージもあって、期待を寄せる人は多かったと思う。
それだけに、こういう形で世を去ったことには、ショックを受ける人が少なくないだろう。


前大統領は、台湾の陳水扁氏と並んで、東アジアの民主化の進展を象徴するような人だったと思う。
民進党にしてもそうだが、「民主化勢力」といわれた側が権力に到達すると、しばしば汚職や腐敗の問題が浮上する*1
これは、従来の支配勢力(ハンナラ党や国民党)が社会の隅々まで力を持つ中で政治資金を得ることが難しいという事情もあるのだろうということと、もっと根本的には、国全体、地域全体が、国際社会の中で、今でも腐敗や汚職が後を絶たないようなところに押し込められてるということがあるんじゃないかと思う。

*1:もちろん、旧勢力の側の腐敗も元々ひどいのだが、それを批判して出てきた側も同じようなことをやってしまう、という意味。