あまりにもひどい記事

lmnopqrstuさんからTBもいただいてる、最近このブログで論じている件については、後ほど所感をアップするつもりです。
その前に、どうしても書いておきたいことがあるので、一言だけ。


余録:ロケットの心理的価格(毎日新聞 4月5日付け朝刊)
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/

だが食糧や燃料を他国の援助に頼り、国民に極貧を強いながら、自らが依存する国際社会を打ち上げで脅迫する国は北朝鮮しかない


この表現は無茶苦茶だ。
たしかに、断定はできないが、現在の朝鮮の国家体制と多くの民衆との関係は不幸なものであるのかも知れない。
だが、朝鮮を孤立させ、従属を選ぶのでなければ現在のような体制をとることを余儀なくさせ、民衆を「極貧」(この認識が正しければ)に追いやったのは、日本をはじめ「国際社会」の側の責任ではないか。
「他国の援助に頼り」、「自らが(国際社会に)依存する」というが、その通りなら、そうせざるを得ない状況を作り出したのは、基本的にはこちら側なのだ。


いったいこれが、植民地支配の責任もまともに果たそうとせず、強大な軍事力で朝鮮を包囲、圧迫し続け、そればかりか民衆が「極貧」にあえいでいるという国に経済制裁まで行い、さらにそれを強化しようとしている国の、新聞が載せる言葉か。
平和も、民衆の精神的・経済的な幸福も、われわれ日本と国際社会の側の態度にこそ委ねられているものが大きいのだ。
これは、朝鮮の体制を支持するか、批判するか以前の、われわれ自身の基本的な姿勢の問題である。