大阪市「学歴詐称」問題について

http://www.asahi.com/national/update/0627/OSK200706270111.html


1000人近い停職者を出した大阪市職員の「学歴詐称」問題だが、関市長は、「個人の問題。組織に詐称を許した原因があるとは思わない」と言ってるので、このまま幕をひくつもりだろうか。
マスコミもちょっと温度差があって、TBSや毎日放送は、世界陸上を放映するということがあるためだろう、どうもこのことの追及には及び腰のようだ。
各紙を見比べたわけではないけど、たまたま見た28日付け産経新聞大阪版一面の署名入り論評と関連記事は、この件についてしっかりした批判を書いてたと思う。
その産経の論評にも書かれており、上記の朝日の記事のなかにもあるように、このことの大きな問題は、「本来なら合格していた受験者の採用の機会を奪った」ということだろう。これは、ぼくも記事を読むまでそのことに気づかなかったが、そういわれてみると、たしかにたいへんな問題である。
実際、神戸市や尼崎市では、そうした観点から、該当者を諭旨免職にしたわけだ。
1000人近い人数を免職にするわけにもいかないだろうが、本来ならそうなって当然な不祥事が、組織的な関与があったとしか思えないような規模で起きているわけだ。
市長がどう思おうと、調査するのが当たり前だし、報道は調査しようとしないという態度をはっきり批判するべきだろう。
だが、テレビのニュースを見てても、そういう声はあまり聞こえてこない。
まったくあきれ返った状態だと思う。