ジャパンカップ予想

視たものだけを視たということのほかに、どうしてわれわれは真に「知識」をもつことができようか。                   


  柄谷行人


なんとも心もとないが、⑧ゼンノロブロイを本命に推す。
宝塚記念三着、天皇賞二着という日本での近二走の結果は、どう理由づけを聞かされても、とても得心のいくものではない。
しかし、昨年のこのレースでの完勝劇の記憶は鮮烈である。
あの映像をあらためて見ると、三歳をのぞく日本馬との間では「勝負付けがすんでいる」という言葉しか出てこない。また、この馬が実力を発揮すれば、ディープインパクト以外の三歳馬が対抗する余地はほとんど無いようにも思う。近年のジャパンカップでは日本馬の優位は否定できないことも考えあわせると、このレースで予想の中心にできる馬は、やはりロブロイ以外にない。
視てしまったものは、仕方がないのだ。


相手筆頭は、東京二千四百では絶対にはずせない実力馬⑯ハーツクライ。好調ルメールの騎乗も心強く、正直こちらが勝ってもおかしくない。
そして、この有力二頭の強さと特徴を熟知している横山典弘が騎乗する④アドマイヤジャパンが、ここでも不気味だ。勝つのは難しくとも、二着なら十分にある。
この日本馬三頭が上位と見るが、外国馬では仏国内でしかG1勝ちのない⑫バゴより、好調な牝馬ウィジャボードのほうを重視する。


他では、外国馬は見当がつかないのでバゴ、⑭アルカセットの人気二頭を押さえる。
日本馬では、やはりこのレースで圧勝した経験のある②タップダンスシチーと、天皇賞でまともに走ってない感じの⑤リンカーン


馬券は馬連でいきたいところだが、それだと手が慎重すぎる気がするので、あえて⑧からの馬単にする。⑯、④、⑥を厚めに。②、⑤、⑫、⑭はやや薄く。
まあロブロイさえちゃんと走れば、そこそこ期待のもてそうな馬券だろう。
それにしても、なんでぺリエが乗らないのか?