エリザベス女王杯予想

彼は多くの事を漠然と望まぬ。少しの事を確実に望む。
                      小林秀雄マキアヴェリについて」


勝つのは、⑧スイープトウショウで間違いないだろう。
休み明けの毎日王冠六着、天皇賞五着の内容は、この馬自身としては決して悪くない。
休養前の安田記念二着、宝塚記念一着の大活躍から見ると物足りなく映るかもしれないが、あの成績をつねに期待するほうが無理で、ここ二走を見て「出来落ち」はうかがえない。やはり、牝馬のなかで一番強いのはこれだ。
当初から照準をあわせてきたのだろう、このレースでは、本来の実力を遺憾なく発揮するとみる。それに、この馬の力は京都の外回りコースでこそその真価を目にできるはずだ。
いつも書くが、この単勝が三倍以上ついて、資金が十分ある場合は、この馬の単勝馬券を買うのが一番悔いが残らないと思う。


人気を二分するだろう⑪エアメサイアは、やはり前走の秋華賞にピークを持ってきていたことは否めないだろう。三歳馬は、なんといってもこの点が不利である。
たしかに今年の三歳牝馬のレベルは高いと思うが、前走よりもここは相手が強化されることは間違いない。
その秋華賞での武豊エアメサイアのレース運びは、120%のものだったと思う。あれ以上のレースをしろというのは酷だろう。それでいて、二着のラインクラフトとは際どい競馬。現時点で京都の中距離で、スイープトウショウラインクラフトを比べれば、エアメサイアにとってどちらが強敵かははっきりしている。
エアメサイアが勝てる確率は低い。
それでも、鞍上への敬意もこめて対抗には推すが。


他の相手候補はどれだろう?
三番人気に推されそうな⑫ヤマニンアラバスタは、右回りに実績がない点などひっかかるところがある。ここは絶好枠に入った去年の二着馬①オースミハルカを重視したい。
馬単だともう少し買えそうなので、⑯マイネサマンサと⑰レクレドールを少しだけ。一頭大穴をあげると、三歳馬で唯一秋華賞を使っていない⑨クロユリジョウが、ぺリエ騎乗で面白そうだ。
三連覇を狙うアドマイヤグルーヴは、復活はないと見てあえて切る。この馬には、「頭」以外の狙いは失礼だろう。


というわけで、結論は⑧を頭にした馬単で、ヒモは⑪を本線、①をやや厚めにして、押さえ的に⑫、⑯、⑰、⑨へ少々。
これでそこそこ楽しめるでしょう。


ところでぼく自身は、ここに予想を書きだして以来ずっと馬券が買えずにきたが、この際当分は馬券を買わないことにした。理由は、以前コメント欄にもあったように、「買わないときの予想はよく当たる」からである。
これを参考にして買って、当たった人はおごってください。