エリザベス女王杯回顧

遅くなったが、エリザベス女王杯について少し感想を書いておこう。
スイープトウショウもあれだけ頑張ったわけだし。
書いたように馬券を買わずに予想だけしてるので、あのゴール前を見てるときの心境は複雑だったが(買ってれば何万かにはなってたからね)。


最後の直線で使ったスイープの末脚は、上がり3ハロン(600メートル)が33秒2というそれ自体驚異的な数字以上に爆発的なもの。一頭だけまったくレベルの違うレースをしたと言ってもいい。
直線の入り口では、逃げるオースミハルカとの差は10馬身以上あったと思うが、直線半ば当たりで池添が満を持して悠然と大外に持ち出すと、圧倒的な破壊力で一気に差しきってしまった。
この馬の場合、いつもゲート入りをしぶる、ゲートが開けば出遅れる、前走の天皇賞では本馬場入りそのものを嫌って返し馬ができないという異例の事態を引き起こした。
各紙でこの馬を本命にしてる人の書いてることを読んでも、全員半信半疑という感じだった。
今回は、そうした「問題行動」がひとつもなく(ちょっと出遅れ気味ではあったが)、100%の力を発揮できたということだろう。
ゲートにすんなり入っただけで歓声が上がったのには、思わず笑ってしまったが(それが普通だろ)。
道中内を走らせて距離のロスを抑えた池添の乗り方も、正しかったと思う。
テレビの実況で「池添、今日は馬を信じました」とアナウンサーが言ってたけど、あれは天皇賞が騎乗ミスだったという意味かな?


スイープ以外の馬では、一番人気だった三歳馬エアメサイアが5着。
スタート直後に何度も他馬と接触し、馬が怒って折り合いを書いたことが完敗の大きな要因になったらしい。
この馬の場合、「折り合う」というイメージがあるのだが、あれは武が抜群の技術があるから折り合っているだけで、本当はものすごく乗り難しい馬ではないかと思う。
どうなんだろう?


それにしても、秋華賞エアメサイア菊花賞ディープインパクトファンタジーステークスアルーリングボイス、そして今回のスイープトウショウと、今秋の京都の直線は差し馬の破壊力が際立っている。このいずれも、常識的にはとても届きそうにない位置からの豪快な差し切りだ。
今週のマイルチャンピオンも、やはり池添が乗るデュランダルの末脚が炸裂するのだろうか?復活したダンスインザムードが強敵になると思うが。