衆院選雑感

明日、衆議院選挙が公示される。


民主党のような政党にだけは、絶対投票したくないと思ってたが、今回に限っては小泉の独裁を阻止するという意味で、民主に入れるということもありなのかなあ、と思う。
特に小選挙区では、何党であろうと、与党以外で当選しそうな人に入れたい。与党公認候補の当選だけは絶対に阻もうという「逆刺客」方式である。
でも、そうはならないんだよなあ、現実には。


今回争点と(政府・自民党や、マスコミによって)されている「郵政民営化」で、三百何十兆だかの郵便貯金と簡易保険が外資の手の届くところにさらされる。
千数百兆といわれた膨大な額の個人預金こそ、日本のアメリカに対する最大の武器であると、一貫して主張し、大蔵省の官僚を批判していたのは石原慎太郎だったと思うが、彼は親戚の小泉が進めているいまの路線をどう思ってるのか。
やはり小泉や石原のような人に、「反米」のスタンスを期待するのは無理なのだろう。


今の政治状況というのは、日本で「ナショナリズム」とか「愛国」と政治家たちが言ってきた路線が、実際には「アメリカ依存・従属」以外の何ものでもなかったことが明らかになったという点では、たいへん見通しがよくなってきたといえるかもしれない(ぼくはこれは、戦前からずっとそうなんじゃないか、と思っている)。
小泉改革」によって、日本は間違いなく本格的な「亡国」の道に進むだろうが、右派・左派を問わず、そこで目のさめる人が少なからず出るんじゃないか、と思う。そこに、わずかな期待はある。


話を今回の選挙に戻すと、小泉を勝たせないためとはいえ、民主党の議員の顔ぶれを思い浮かべると、やっぱり投票しにくいことは事実だ。
民主党の議員を増やすことで、憲法改正が加速する可能性もある。
心情的には、事実上自ら捨石になった形の土井たか子(将たる器、ですな)の英断に敬意を表して、比例区は社民に入れたい気持ちもある。辻元清美の釈明会見での開き直りには、正直腹が立ったが、まあこの人はNGOの法案を通したり、それなりの存在価値のある政治家だと思う。
同じ理由で、悪評の高い鈴木宗男も、復活すれば面白いと思うが、こっちは難しいだろうな。


今回はほんとに、百年ぐらい語り継がれる選挙になるかもしれん(そうならなければいいが)。