米軍による犯罪について

神奈川・横須賀のタクシー運転手殺害:逮捕の米兵「刺せと声聞こえた」 弁護士が説明

http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2008/04/04/20080404dde041040074000c.html

沖縄タクシー強盗:米兵の息子2人を再逮捕
http://mainichi.jp/select/today/news/20080404k0000e040045000c.html



横須賀の事件の容疑者だが、アメリカの国軍の兵士だというのに、ナイジェリア国籍。
今の米軍というのは、どういう構造になってるんだろう?


沖縄北谷町で起きた女子中学生暴行事件にしてもそうだが、米兵の凶悪な事件が起きると、犯罪を犯した個人の行為だけが取りざたされる。
しかし、これはたんなる個人の犯罪ではなく、米軍という組織に起因する暴力行為、犯罪行為というべきではないか。
個人の違法行為や不道徳、異常性といったものだけを言って済む話ではない。


当たり前だが、米軍の兵士は、自国の権益を担って世界に展開し、日本にも駐留しているのである。その当人たち(家族も含め)が次々に犯罪を犯すということは、これは国家的な組織の問題であり、再発を防ぐためには、その組織のあり方を問うことが不可欠なはずだ。
むしろこの組織には、個人を平時における犯罪行為へと向かわせるような、何らかの歪みがあるのではないかと考えられる。もちろん日米地位協定の存在も含めて、ここには個人を越えた構造的な理由があると思えるのである。


そうした問題(欠陥)のある外国の組織(軍隊)が日本に駐留しているのに、そこに帰属する者たちが地位協定によって法的に守られているというのは、まったくひどい話だ。
日本に住む人間は、日本政府をして、自国に駐留するこの組織の歪みを批判し、その根本的な改善が得られなければ、撤退か、地位協定の改定を米国に求めさせる権利を、元来持っているはずである。
言い換えれば、米軍というこの組織の存在とあり方に、われわれは無関心・無批判であるべきでない。