言葉の軽さと命の重み

年金問題の調査も、薬害の調査も、根拠もなく空約束をして、実行しなかったり取り下げ・釈明したりしてもまったく恥じるところのない舛添要一厚労相

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/93369/
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071201k0000m010097000c.html

この人の場合、言ったことが実現できなくても、元首相のようにプレッシャーに押しつぶされるなどということは、さらさらないのだろう。
生活保護の減額問題では、今日(30日)何と言ったかというと、こう言ったのである。


http://www3.nhk.or.jp/news/2007/12/01/d20071130000129.html

「報告書の内容を受け止めたうえで、来年度予算案の編成過程でどう具体化していくのか協議を重ねていくことになるが、きめ細かい手当てをして、激変緩和はきちんとやりたい。支給額が若干下がるにしても、あしたから生活保護を受けている人の暮らしが立ち行かなくなるようなことは絶対に避ける」

これももちろん、出来るはずのないことを言ってみただけと考えるのが自然だろう。


支給額が若干下がったら、あしたから暮らしが立ち行かなくなるような人たちだから、生活保護を受けてるのだ。
そういう人たちの命に関わるような支給を切り下げることを「激変」というのだ。
もちろん、よく誇大に言われるように、不正受給している人もいるのだろうが、それならその人たちへの支給だけを検討対象にすればよいものを、これは受給者全員を対象にしようという無茶な話である。


そもそも、「収入が低いほうから10%以内の世帯」の支出や収入が低すぎるのである。
この人たちの生活が、生活保護を受けてる人たちの水準を下回ってるのなら、その人たちの収入が上がるように助力するか、その人たちにお金を給付して保護するべきだろう。
それを、この人たちの支出が低いことを根拠に生活保護の支給額の方を切り下げるとは。


そんな無茶な政策を行おうとしていながら、「支給額が下がっても、暮らしがあしたから立ち行かなくなることは絶対に避ける」と、またぞろ空手形を切る。
あしたでなければ、いつから立ち行かなくなるのか。
この政治家の言葉の軽さが、その頭のなかで考えられてるわれわれ一人一人の命の重みを、そのまま示してるのだろう。