無残やな

無残やな 兜の下の きりぎりす  (芭蕉)


モジモジ君の日記。みたいな。』から。

http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20070913

外遊中に「職を賭して」という発言が出たのを見かけたときから、元々ヤバイ目つきがかなりやばくなってないか?と感じ、「この人、ホントに自殺するんじゃないか」と心配になった。ずっと憎憎しく思っていたバカ首相とはいえ、そこはそれ、やはり一人の命。もちろん「現役の首相が自殺」などという異常な国と思われるのはさすがに恥ずかしい、という気持ちもあるけれども*1。なもんで、「辞任」の報には、驚いたというよりも、どちらかというとホッとした、というのが正直なところかな。


そうなんだよなあ。
朝刊(毎日)に載ってた、病院に向うタクシーのなかの写真、目が完全におかしい感じだった。やっぱり普通の精神状態ではないと思う。
ただ、ぼくはもっと冷酷で、「他人には死ぬまで頑張らせといて、自分は辛くなったら逃げるのか」とか思ってしまう。
真相は分からないけど、松岡という大臣が自殺したのは、安倍が辞めさせなかったからだろうと、思ってるし。
政策全体にも、そういう印象を持ってるのね。
でもそうであっても、『やはり一人の命』ということなんだろうなあ。


まあ、「異常な国」というのは、もう思われてるでしょうね。とくにアメリカには。
国際公約」と言えるかどうかは別にして、公式に外交の場で約束した、その直後に約束した当人が唐突に辞めてしまう。
そういう人を首相にしてしまうようなシステムの国。これはやっぱり、今後信用されなくなるだろうと思う。見る目がすっかり変わってしまうんじゃないかな。
こないだの地震のときに、原発から煙が出てるショッキングなテレビ映像があったけど、それと同じで、「このシステムは危ない」ということを、世界中に宣伝したようなものだから。


こういう人を「首相に選んでしまったこと」も問題だけど、与謝野だったか、「シグナルは出てたと思う」と言ってたけど、明らかに「やばく」なってる人(しかも首相)を、いわば「放置」してしまう、そういう欠陥システムの国だということが、分かったのだと思う。
つまり、へたに関わりあって責任をとることになるのが嫌なのか、明らかに休ませなきゃいけない、治療しなきゃいけない、アドバイスなり叱責をしてあげなきゃいけない、そういう人を周りの誰もが「放置」して、死なせたり、暴走させたりしてしまう。
そういう今の社会の構造みたいものが、白日のもとにさらされたと見るべきじゃないか。
そういう意味では、無残でもあり、たしかに無茶苦茶気の毒な話ではあるわなあ。安倍本人にとっては。