ジャパンカップ

日曜日は、他に用事があったので競馬はやらなかった。


ジャパンカップでは、「堕ちた英雄」ディープインパクトが快勝した。家に帰って、ビデオでレースを見たが、4コーナーを回った直後ぐらいからスパートをかける姿を見て、「ああ、これは勝った」と思った。
この日は、これまでのレースのなかで、一番鞍上と折り合っていたのではないかと思う。その人馬の姿は感動的なほどだった。


ぼくは競馬を物語のようにして書いたり話したりするのが好きでなく、武豊が「彼」「彼女」と馬を擬人化して話すのも馴染めない。
今回の「薬物騒動」についても、それと今回の勝利とを結びつけてドラマのように語ってしまうことには共感できない。
ただたんに、「強かった」でいいと思う。
ただ、よく「馬は周りの人間たちの思惑なんて知らない」というふうにいうが、それもどうかなあ、と思う。馬が人間の気持ちを知らないかどうかは、それこそ人間には分からないことだろう。
やはり、乗ってくれる騎手や、身近で世話をしてくれる人たちの気持ちというのは、言語化できないような部分で、馬は人間以上に深く感じているかもしれない。人間と馬との間の、生き物としての「情動」のような部分。
ジャパンカップ武豊ディープインパクトの姿には、そういうことを思わせるものがあった。