ワンコリアフェスティバル

こないだの日曜は、大阪城公園で、たしかもう10年ぐらい続いているワンコリアフェスティバルという在日コリアンの人たちのお祭りのようなものがあり、そこに行って友だちの仕事を手伝ったりしながら一日中居た。
ぼくは、何度かこの催しに行ってるのだが、今年は特別に規模が大きくて、新聞発表では5万人ぐらいの入場者があったそうだ。たしかに、例年よりもずっと人が多い気がしたが、これは、今年は「韓流」のポップス歌手の人や、「冬ソナ」に出た俳優などがゲストに来ていたので、それを目当てに来た人たちが大勢いたようだ。
ともかく、たいへん大がかりなイベントであった。スタッフの人たちは大変だったろう。


ぼく自身は、在日や韓国人の友だちや、日本人の友だちなど、普段会えなかったり話す機会のない人と、あれこれ話ができたのがありがたかった。


この祭りは、去年も同じ場所で行われていて、その時も感じたのだが、夕方の一、二時間ぐらい、ステージに差し込む光線と風の感じがすごく優しくなる。これは、場所も関係してるのかもしれないが、夕方の光と軟らかい風のなかで、急造の野外ステージの前に並べられた椅子に座った大勢の人たちの頭の上を通って、音楽が流れていく。
この短い時間が、本当に美しい。
今年は、ちょうどその時刻に「テジャングム」という韓国のテレビドラマを題材にしたミュージカルをやっていて、ヒロインの少女時代に扮した女の子が、伝統的な衣装を着てオペラみたいな歌を歌っているのを、ぼくは通りすがりに見て、目と耳を奪われた。
あの夕方の短い時間の、人々と音楽と光や風が恩寵のように調和した感じが、ぼくは好きである。