バックハウスのモーツアルト

先日も書いたように、最近はぼくにしてはよく音楽を聞いているのだが、そのなかからひとつお勧めしたいものがある。
それは、「鍵盤の獅子王」とも呼ばれた(プロレスラーみたいなニックネームだ)大ピアニスト、ウィルヘルム・バックハウスが70歳ぐらいになってから録音した『モーツアルト・リサイタル』というアルバム(CD)に入っている、K.511ロンド イ短調の演奏である。
ぼくは、CDに何曲入っていても、一番聞きたい曲だけしか聴かない方で、このCDもこの曲の演奏だけを毎日繰り返して聴いている。
バックハウスというと、ベートーベンの演奏で有名、というよりも伝説的な巨匠だが、老齢になってから、これらのモーツアルトの曲目を録音するようになった。その変化が面白い。
イ短調ロンドは、番号が500番台ということは、モーツアルトのかなり後期の作品であり、この時期のモーツアルトの曲というのはほとんど全て素晴らしいわけだが、これも名品である。
そして、バックハウスの演奏について論じるほど、ぼくはバックハウスのことも音楽のことも知らないのだが、この演奏は非常に好きで、若い頃からずっと聴いている。

モーツァルト・リサイタル

モーツァルト・リサイタル