『ヴィルヘルム・テル』

ヴィルヘルム・テル (岩波文庫 赤 410-3)

ヴィルヘルム・テル (岩波文庫 赤 410-3)


岩波文庫の『花田清輝評論集』を読んでたら、花田がシラーの『ヴィルヘルム・テル』(1804年)を絶賛していた(「林檎に関する一考察」)ので、やはり岩波文庫の古い訳だが読んでみた。
たしかに深みのある、すごい戯曲だ。

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『二つの同時代史』(読み始め)

二つの同時代史 (岩波現代文庫)

二つの同時代史 (岩波現代文庫)

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『マイケル・K』

マイケル・K (岩波文庫)

マイケル・K (岩波文庫)

この小説は、南アフリカ共和国出身のノーベル賞作家、クッツェーの代表作の一つと言われているものだそうである。
とっつきにくいところがあるかもしれないが、とにかく読んでみることをお勧めする。
僕は、主人公が自分にとってどこか身近に感じられる人物だというだけではなく、現在の世界(この作品が書かれたのは80年代前半らしいが)、とくに今の日本社会を象徴的に描いたかのような小説だと感じ、非常にひきこまれて読んだ。

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『大逆事件 死と生の群像』

きわめて重要な著作。いまの日本を生きるうえで是非とも読むべき本をあげろと言われたら、僕はノーマ・フィールドの『天皇の逝く国で』と並んで、この書物を推す。

大逆事件――死と生の群像

大逆事件――死と生の群像

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『エミール』第五編

エミール〈下〉 (岩波文庫青 622-3 )

エミール〈下〉 (岩波文庫青 622-3 )

女性は、気に入られるように、また、征服されるように生まれついているとするなら、男性にいどむようなことはしないで、男性に快く思われる者にならなければならない。(今野一雄訳 岩波文庫版下巻 p7)

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