ゴマの葉など

「蕎麦の実 よしむら」でTBが入ってたので、ちょっとビックリした。以前も書いたように、ここは京都の五条にある店だが、このあたりはおいしい食べ物の店があるということで、最近注目されてるらしい。ふた月ほど前だったか、友人に連れられて、やはりこの五条にある、ホルモン焼きの人気店に行った(店名はあえて伏せます)。
その店、たしかにうまいことはうまかったのだが、人気がありすぎて、店に入るまでにものすごく待たされる。6時ごろから行って、入るまでに2時間半ぐらい待った。これは辛い。「俺は、徳川家康じゃないんだ」と言いたくなる。信長なら店ごと焼いてしまうだろう。


食べ物というと、最近、家で毎日食べているのは、鶴橋の市場で買ってくるゴマの葉のしょうゆ漬けと味噌漬けである。どちらも、肌身に染み入ってくるようなうまさである。
しょうゆ漬けは、これをあてにして日本酒を飲むと最高で、葉と実を奥歯で噛み締めると強い郷愁のような感覚がひろがり、酒の酔いばかりでなく陶然となる。こういう食べ物を、他にあまり知らない。
味噌漬けの方は、最近食べるようになったのだが、しょうゆ漬けのスパイシーな味とは大きく異なり、やさしく包みこむような甘さがある。ぼくが食べてるものは、あれはたぶん松の実であろうと思うが、一緒に漬かっている。これは酒のあてにもよいが、ご飯のおかずにすると、いくらでも箸がすすむ。この頃では、こちらのほうが好きかも知れないと思うようになった。
しょうゆ漬けも味噌漬けも、家庭により、店によって、味が異なるそうである。
これを食べたことのない人は気の毒に思う。


話は変わるが、立岩真也著『私的所有論』をやっと読み終えた。
このところ、身辺でいろいろなことがあって、なかなか落ち着いて読む時間が作れなかったが、どうにか一通りは最後まで読んだ。
かなり前に買ってから、中断をはさんで、ぼつぼつとひつこく読んできた。これほど読みにくいと思った本は珍しいし、それほど読みにくく分厚いのに最後まで読みとおすことになる本というのは、もっと稀だ。
非常に貴重な出会いだったと思う。


最後になるが、というか何の脈絡もないのだが、先週金曜日の「時効警察」(杉本彩がゲストの回)は、とてもよく出来ていて面白かったと思う。ただ、あまりにも「作られ」すぎていて、終わりの方は、ちょっとしんどくなる。競馬などでいう「足があがる」感じだ。
でも、「作られ」ていないよりは、ずっとよい。