オークスのブエナビスタ

ヴィクトリアマイルウオッカの圧勝に続き、二週続けて牝馬のものすごい走りを見た。



これは、ぼくもテレビを見ていて、4コーナーを回ったときに、安藤が内に入れるか外に出すかで逡巡したように見えたことと、外が伸びない馬場なのに、レッドディザイアを外から捕まえにいく形になったのとで、とても届かないだろうと思った。
ビデオで見ると、ゴール前では相手の馬の倍速ぐらいのスピードで脚が動いているように見える。まったく、とんでもない走りである。


レース後の安藤のインタビュー、やはり4コーナー直後に逡巡して「しまったと思ったが・・」という風なニュアンスのところを聞いて、有名な岡部とシンボリルドルフのダービー、「ルドルフに競馬を教えてもらった」と岡部が言ったという、あのレースのことを思い出した。


ブエナビスタは、三才牝馬としては異例なほど、入れ込んだり気性の難しいところがない馬だという。
しかし、シンボリルドルフも、傍目にはたいへん折り合いの付く乗りやすい馬のように見られていたが、ずっと後年になって、岡部はルドルフのことを「あの馬は怖かった」と述懐したそうである。
ブエナビスタの、ゴール前の火の付き方を見ていると、この馬も、やはりそういうところがあるのではないか、と思った。