移籍

FA行使の記者会見で、「自分は広島が好きです」と言って泣いた広島の新井選手。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071108-00000138-san-spo


FA導入以後に生じたチーム力の格差のため、「広島は永久に優勝できない」とも言われてるらしい。
財政難なので、高額な年俸は球団の方が払えないということなんだろうな。
やむを得ないこととはいえ、新井選手を気の毒に思った。


思い出したのは、いま中央競馬にいる小牧太騎手が地方競馬(兵庫県)を去る直前のこと、園田競馬場の一角でファンに囲まれてインタビューを受けたことがあった。
地方競馬はどこでもそうだが、お客さんが減って経営が苦しく存続が危ぶまれるほど。また騎手の給料はもともと安いから、実力のある騎手はどんどん中央競馬に移籍していく。何年か前から、中央競馬地方競馬の壁がどんどん取り除かれるようになって、急速にそんな流れが強まったのだ。
兵庫県の競馬を代表する騎手だった小牧が、ファンへの別れのあいさつをしていて、涙で声を詰まらせたとき、オールドファンらしい男性の声が間髪を入れず飛んだ。


泣くな小牧、こっちが泣きたいんや


関西の古いスポーツファンならではの、痛烈、絶妙なヤジ。
聞いてて小牧がかわいそうになったけど、やじってる方もたしかに本音だよなあ、と思った。


広島のファンにも、本音はそういう心境の人がいるだろう。