中川大臣の辞任

いくら酒を飲んだとか、薬と併用したと言っても、公の場であんな状態になるものか、腑に落ちないところはある。


まあ、会議出席以前の国会での答弁の様子などを見ると、体調がよくなかったことは事実のようだから、早めに精密検査を受けた方がいいと思うのがひとつと、もし本当に飲酒や体調などの理由による失態であるなら、「官僚のサボタージュ」ということ以前に、政治家本人の体調管理を含めた資質・能力や責任の問題だろう。
政策の細かいことへの助言とかならともかく、自分の生身に関することなんて官僚が守ってくれるはずないじゃないか。


中川の場合、世襲議員一般のプレッシャーもあっただろうし、お父さんがああいう亡くなり方をしたということの重圧もあるのかもしれない。
だがいずれにせよ、自分で選んで権力の座についてるわけだ。
それでありながら、あの体たらく。官僚とか、周りの責任以前の問題である。


しかし、麻生にしても中川にしても、政治家個々人の悪口を言ってすませるだけではなく(相手は政治家だから、権力行使にまつわる悪口なら、いくらでも言うべきだが)、こういう大臣や議員が出てくる政治状況を変えることを考えるべきだ。
正直、今の政治と社会の状況では、こんな政治家が続々出てきても、全然不思議ないよ。


短期的には、自民党は政権のたらい回しみたいなことをやめて、一刻も早く選挙を行うべきだ。こういう発想(権益維持のための事なかれ主義)の組織だから、ああいう自覚のない世襲議員みたいな人が権力の座についちゃうんだよ。
そして長期的には、やはり今の政治制度の大幅な改革が必須だと思う。
そこから先の具体的な話をするのは難しいけど、分かっているのは、その改革の主体はわれわれ有権者以外にはありえないということと、形式的な不人気政治家個々人や官僚へのバッシングをやっているだけでは、事は前に進まないということだけだ。