上海の橋下知事

2010年の上海万博参加に関する視察のため上海を訪問中の橋下大阪府知事だが、さっきテレビを見てたらインタビューで、「(ゆうべ上海の街の賑わいを見て)これからの大阪が目指すべき姿が見えた気がした。これまでは、東京だけを目標にしすぎていたように思う。」と、素朴な感想を述べてた。


ぼくは、この人は中央志向が強くてアジア蔑視的じゃないかという偏見を持ってたので、(またしても)意外だった。まあ、ここまでサラッと言えてしまうのが、いかにも「らしい」ところではあるが・・。
それにしても、こういうふうに広い視野を持つということ、それを言葉にして言ってみるというのは、とてもいいことだと思う。少なくとも排外主義的であるよりははるかに良い。


万博参加自体については、よく検討して決めればいいことだが、このように直接足を運んで相手と話し合ったり、自分の目と耳で学ぼうとする姿勢が大事だと思う。
経済面を考えても大阪にとっての中国の存在の大きさは分かるけど、中国だけじゃなくて、台湾とかソウルとか済州島などにもどんどん行って、関係だけでなく見識を広げればいいのだ。大阪には沖縄出身の人も多いんだから、沖縄にも行くとか。
大阪の「財産」と言えるのは、そういうとこなんだよ。


そういえば、こないだは関西の領事団総会というのに出席して、こんなことを言ったそうだ。

http://mainichi.jp/area/osaka/news/20080318ddlk27010052000c.html

「国と国の関係は政府にまかせ、大阪はもっと緊密に付き合いたい」との知事の意向で、韓国総領事館では、「大阪は外国人にとっても住みやすいまちとPRできるように全力を尽くしたい」と話した。


たんに観光だけでなく、「外国人にとっても住みやすい」という表現を使っているところに好感をもつ。相手は韓国の領事なのだから、ここに「在日」の人たちの存在についての含意があると見るのは、考えすぎでないと思う。


タレント時代からの一連の発言や、教育改革など、この人の意見や主張には基本的に反対なんだけど、いいところはどんどん伸ばしてもらいたい。