最近、身近でよく耳にする話題は、「ノロウイルスにかかった」または「腸炎になった」ということと、「論文を完成した」または「脱稿した」ということの二種類である。
これで、ぼくの周囲の社会的な環境がある程度分かるかな?
ぼく自身も、今週はノロウイルスにやられて寝込んだこともあり、本をほとんどまったく読まなかった。今日は、近隣の大型書店(堂島のジュンク堂です)に行き、携帯できそうな本を何冊か買い込んだ。
文庫本二冊に、「ブックス」的な本が二冊。計約3700円也。これでも、相当迷って、最後は思い切って買うことにしたのだ。馬券ならこのぐらいは平気で買ってしまうのだが、本については、われながら渋ちんだ。でも、どちらも迷って買うことがとても楽しい。
そしてぼくの場合、本は競馬に比べると、はるかに「はずれ」が少ない(ほんとはどっちも少ないです 笑)。
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このうち、立岩真也さんについては、以前から関心を持っているのだが、まだ著作を読んだことがなく、これを足がかりにできれば、と思う。この人も、小泉義之さんも、たしか関西圏の大学で教えておられると思うので、その意味でも親近感があるのだが、どちらの著書もまだ一冊も読んだことがない。
これはひとつには、ぼくは日本の同時代の哲学者や思想家のような人を、ある時期からまったく読まなくなったせいだ。柄谷行人と鵜飼哲以外は、ほんとに全然読んでない。
酒井隆史や田崎英明も、ごく最近読みはじめたのだ。
このことは、日本における思想の「自立」という、とくに70年前後から(おもに左翼の中で)論議されるようになった問題と、関係してるのかもしれない。ぼくの記憶だと、その頃は吉本隆明の「南島論」などとの関連で、そのことが論議されてたような気がするが(そういうことと、基地や差別の問題って、どう結びついてたんだろう?)。
ともかく、自分自身の身近な事柄と結びついた思考をしていく手がかりとして、これからはもっと日本の思想家の人の本を読んでみようと思う。
それと、今日書店の棚を見ていて目についたのは、この本だ。
何度強調しても過剰ではない渋谷望の名著『魂の労働』のなかで、印象的にその議論が引かれていたポール・ギルロイの著作の翻訳。
どういう内容になってるんだろう。
高いので、ぼくは当分買わないと思うけど、音楽が好きで、マイノリティーの歴史や運動に関心のある読書家の方は、読んで感想を聞かせてください。