当然な帰結

これはまあ、こちらに書かれてるとおりでしょうね、きっと。


金融安定化法案否決
http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080930/p1


もう八年前になるのかブッシュ政権が誕生した頃、クリントン時代に経済のグローバル化が進んで、自分たちが働く工場はがんがん潰れてるのに、国籍・民族を問わない金融やITのエリートみたいな人たちだけが大儲けしてることに対する白人保守層、「プアーホワイト」の反感がブッシュ政権を誕生させたのだ、とよく言われた。
そういう不満感がずっと尾を引いてて、そのことがこの議決にも影響してるんじゃないか、とも思う。


この法案が通らなかったら、困るのは証券市場で儲けてるような人たちだけじゃなくて、貧困国の人たちとかが本当は最悪の打撃をうけるのだろうと思うけど、もともと上に書いたような反感を持ってる人たちは、そんなこと知ったことじゃないのだろう。
自分の怨念なり不満なり「正義」感、「公平」感さえ満たされれば、他人の命や不幸はどうでもいいというのはあんまりだけど、たしかにそれがブッシュ政権の本質でもあった。


でも考えれば、アメリカという国は国家や資本の思惑から、「公的な仕組みや財を使って、困窮してる他人を救済するなんてアンフェアだ」とか、「世界にどんな状況下で生きる人たちが、自分たち自身の行為との関連で存在してるのかなんて関心ない」とか、国民・有権者たちが思うような社会をみずから作り上げてきたのだ。
そのことの当然の結果が、こうした混乱の姿をとってあらわれてるのだと思う。