あまりにもひどい演説

この人は、何か意図があって、わざとこういう物言いをしてるのか。
きっとそうだろう。
そうでなければ、よほどの愚か者だ。
石破茂


http://www3.nhk.or.jp/news/k10014061701000.html#
今夜のNHKのニュースで報じられた、自民党の総裁候補者の渋谷での演説の模様から。
他の人の言ってることもわけの分からないとこがあるけど、それはいいとして。

石破前防衛大臣は、インド洋での海上自衛隊による給油活動の継続問題について「ほかの国が若者の命をかけてテロと戦っているときに引き揚げたら、これから先、日本はどうやって世界の中で生きていくのか」と述べました。


この「ほかの国が」という部分は、上の動画を見てもらえば分かるように、「アメリカ人にもイギリス人にもフランス人にもドイツ人にも」と言ってるのである。
肝心のイラクやアフガンの人たちの命が、アメリカとそれを支持した日本のような国のおかげで大量に奪われてることは、眼中にないらしい。
テロとの戦い」を名目にしたアメリカの勝手な攻撃と進駐がなかったら、イラクやアフガンの多くの命が失われることも、現在のような治安の手のつけられない悪化もなかったのだ。
なぜテロが起きるのかという根本に目を向けずに、自分たちの都合と論理だけで、強引に兵を送って事をすすめた結果がこの惨状で、そのなかで「若者の命」も失われていってるのだ。
「テロと戦っているときに引き揚げたら」と言う前に、そんな状況を作り出してきた自分たちの行動を反省して、ほんとうにテロを無くすために何をするかをちゃんと考えたらどうだ。


いま、日本がアメリカに逆らってアフガンからも軍事協力の手を引いたら、一番困るのはアフガンの民衆でも日本全体でもなく、石破のような、アメリカや軍事産業と結びついたネオコン政治家だろう。
それなら、「日本はどうやって世界の中で生きていくのか」などと嘘を言わず、「私はどうやって政界で生き延びていくのか?」と本心を言うべきだ。


自民党の総裁選挙なんて、もちろん誰の言ってることも腹が立つだけだが、石破の物言いは、とくにひどいと思う。