先日書いたことについて、簡単にまとめてみる。
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20071126/p1
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20071126/p2
愚かな話
市場経済の拡大が無限に続くとか、生産性が永久に向上し続けるとか、科学技術の進歩の可能性は無限大だとか、その手の話をよく聞く。
だから、たとえその拡大や進歩の過程から零れ落ちる人があっても、最終的には富のパイの増大がそれによってもたらされるのだから、その方向を追求することこそ最善なのだ、ということである。
「零れ落ちる」人たちを出さないように配慮しようとすれば、それは拡大や進歩の過程を阻害することとなり、かえって多くのマイナス(救われざる人々)を出すことになる。だから、「零れ落ちる人たち」が出ても仕方がない、とこうした論者は言う。
「大の虫を生かすために小の虫を殺す(見殺しにする)」というわけだ。